【書評】Pythonで学ぶ効果検証入門を読んだ感想、効果検証に関わる人は全員必読

Python

Pythonで学ぶ効果検証入門」という本を読みましたので、その感想を本記事にまとめます。データサイエンティストの初学者や、効果検証についてお悩みの方は参考にしてください。

感想を一言でいうと、ものすごく分かりやすく、ものすごいためになる本で面白かったです。

Pythonで学ぶ効果検証入門
※このKindle本はプリント・レプリカ形式で、Kindle Paperwhiteなどの電子書籍リーダーおよびKindle Cloud Readerではご利用いただけません。Fireなどの大きいディスプレイを備えたタブレット端末や、Kindle無料アプリ (Kindle for iOS、Kindle for Andro

なお、本記事は私の偏見や個人的な経験を踏まえた感想です。あくまでも n=1 の感想ですので、データサイエンティストのみなさんは鵜呑みにしないようお願いいたします。

私のプロフィール

  • エンジニア歴10年ぐらい(Web3年、インフラ2年、AI・データサイエンス5年
  • 某メガベンチャーでデータサイエンスチームのリーダーやってる
  • AI・データサイエンスのメンター業務で20人以上を教えた経験あり
  • データサイエンスに関わる資格多数持ち(統計検定3級・2級、基本情報・応用情報・データベーススペシャリスト、E資格・G検定、画像処理エンジニア検定 スタンダード, エキスパート、Web解析士)

 書籍の概要

本書ではデータサイエンスの領域で中核をなす「効果検証」について解説されている入門書です。実務についてかなり強く意識しながら解説がされています。

どのように効果検証を活用すべきなのか、どのような課題や落とし穴があるのか、ということを現実の問題に近しいシチュエーションの例をベースに展開されており、具体的に活用するイメージがしやすいです。

理論的な部分はかなり優しく解説されています。数学の知識がほとんどない人でもある程度は理解できるぐらい優しいです。優しい一方で重要な部分はきちんと解説されており、素晴らしいの一言に尽きます。解説される手法はビジネスにおいて活用頻度が高いA/Bテスト、DID、RDDの3つに絞られています。様々な手法や数学的知見を得たい、という方には物足りない内容かもしれませんが、ビジネスで効果検証を行いたい、という方にとっては重要な部分を抑えられている内容となっています。

また、この分野においての参考書は、理論にめちゃめちゃ寄っていて現場のイメージがしにくかったり、逆にビジネスに寄りすぎて抽象度が高くて結局よくわからなかったり、というものが多い印象です。本書籍はその中間で、現場のエンジニアにとって最も必要だった領域を埋めてくれるような内容です。現場でしばしば発生する暗黙知が言語化されており、1種の爽快感もあります。

ざっくり感想

とても良い本です。必読です。あと散りばめられたお気持ちに共感できて、読み物としても面白いです。

誰に読んでほしいか

結論から言うと、効果検証やABテストに関わったことがある人は全員読んでほしいです。特にデータサイエンス歴が1年~3年ぐらいの方には間違いなく刺さる内容だと思うので、是非読んでほしいなと思います。

内容の難しさとしては、かなり優しい部類に入ると思います。数式やPythonコードも出てきますが、かなり丁寧な解説やコメント付きなので、初学者でも問題なく読めると思います。(多分)

出てこない内容

傾向スコア、操作変数法など、この分野でよく目にする手法の解説はありません。現場で活用頻度が高い手法にのみに絞られているため、込み入った手法や専門的で難しい手法を期待している方には向かないでしょう。

おわりに

非常に僭越ですが、感想を書かせていただきました。著者の方々に敬意を表します。

とても良い本なので、ぜひ皆様も読んでみてください。

Pythonで学ぶ効果検証入門
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